
当店では、当店自家製のコシヒカリを中心に、季節や用途に応じて最適な品種を選定しています。米は糀作りの命であり、粒の大きさ、水分量、タンパク質含有量など、細かな基準をクリアしたもののみを使用。また、直近20年で100種類位以上の塩と大豆の組み合わせの中から一番良いものを使用することで、雑味のない純粋な糀の味わいを実現しています。

川瀬糀店では川瀬家の初代 (約200年以上前) から変わらぬ製法を守り続けています。昔ながらの木桶で蒸した米に糀菌を手作業で丁寧にまぶし、室(むろ)と呼ばれる専用の部屋で48時間かけて発酵させます。温度と湿度ともに厳密な環境管理が必要で、暖房などは使用せず暖炉によって適温で昔ながらの糀を作ります。この伝統製法により、糀菌がゆっくりと米の奥深くまで繁殖し、豊かな酵素と旨味成分を生み出します。

糀作りは、まさに生き物を育てるようなものです。その日の気温、湿度、米の状態によって、発酵の進み具合は大きく変わります。七代目となる現在の職人は、40年以上の経験から、わずかに手から感じられる温度で発酵状態を見極めます。商品として糀を出すためにこの作業を取得するには少なくとも約10年程度の修行が必要になります。手作業で米をほぐし、空気を送り込む「手入れ」の作業は、機械では決して真似できない熟練の技です。